漸く秋の気配
漸く秋の気配
本堂で水子供養のお勤めを致す時、ここ二日ほどはエアコン無しで漸く出来るようになりました。京都は今年は本当に暑かったです。
特に霊源院のある東山区、ここは東に山を抱えていますので湿気も含めて暑さが更に体にまとわりつく暑さとなります。
少し前も岐阜からお供養にお越しのお方が「京都は兎に角、暑いですね」とぐったりなされていました。
それでも、本堂にてお供養が始まりますと、シャキッとなされ、真摯なお手合わせを下さいました。
ネットの記事を見ましても世界中で異常な天候の影響が報告され、酷い災害の報告がなされていますね。
世界が一つになり、良き環境への努力を致さねばならぬ時代です。
それぞれの国のリーダーの方々の「善知識」に心から期待を致したいと思います。
さて、10月も既に6日、着々と日々は過ぎ行き、おそらくは短いとは思いますが過ごしやすい秋が近づいて来ています。
過日にご紹介の「曼殊沙華の花」、そして、夜になりますれば蟲の鳴き声に癒されます。
更には東福寺も一年で一番多くの方々がお越し下さる「紅葉」の季節を迎えます。
最近は皆さんSNS等で「紅葉」の情報を確認なされてから、ご自身方の想いに叶った所へ行かれますので、東福寺もかつての賑わいが随分と少なくなったように思います。
二十年くらい前までは若い皆さんには想像出来ぬくらいの多くの方々が「紅葉」の名所「通天橋」へお越し下さいました。
霊源院の前も、お寺から外へ行くのに苦労する程の方々がお越しになられていました。
それでも、11月の中旬位からはそれなりに多くの方々がお越し下さいます。
是非、東福寺の紅葉をご覧になっておられぬお方様はお越し下さい。
今年から、霊源院でも11月16日から12月1日迄は寺宝の文化財2点を公開致し、御朱印の授与と共に「拝観」を致します。
先日もご紹介致しましたように、蓮華堂内に「無料招待券」を置いております。
「野鳥の庭の水音」と共にお楽しみ頂けましたら幸いです。
そして、今年の6月にお寺に戻りました副住職の次男が様々な工夫を致し、お越しの皆さんにお喜び頂き、お参り下さいますよう取り組んでいます。
本堂へ行く途中に有ります一部屋に「お香を焚き」、皆さんに「香を聞いて頂く」という企画も用意致しているようです。
若い感覚と積極性で多くの皆さんが喜んでお参り下さるお寺になれますと良いのですが。
禅語:「李花白桃花紅」(りかはしろく、とうかはくれない)
李(すもも)の花は白く、桃の花は紅。当たり前の色がそれ故に美しいということです。
李を赤く致したり、桃の花を白く致したりして無理をしても美しいとは限りません。
あるがままの色が充分に魅力的な事に気づかねばなりません。
私達も時に無理を致し、自分の色を変えようとあがく時が有りますよね。
ありのままの姿を認める事、そしてそれを美しいと思えることが大切なのです。
自分の色は「これ」だと思えたらそれが、そのままに皆さんの魅力となるのではないでしょうか。
夜は随分とヒンヤリ致して来ています、体調を崩さずにお過ごし下さい。合掌