庭での会話により、笑顔が広がります。

2023.09.30

庭での会話により、笑顔が広がります。

暑さ、寒さも彼岸までの言葉も吹っ飛んでしまうような、厳しい暑さが、直ぐに10月というのに続いています。

本当に今年の暑さには参りました、少しでも早く過ごしやすい秋の風が通る日が待ちどおしいです。

そして、暑さのせいでしょうか、彼岸の時期には時計のように正確に咲き誇る彼岸花(曼殊沙華)もほとんど咲いていません。

環境の急激な変化が心配です。

しかし乍ら、厳しい暑さの続く中、蓮華堂、絆縁堂への彼岸のお参りは人が絶えることなくお越しになられていました。

お堂の中もむんむんする暑さですが、どなたかが皆さんの為にエアコンを入れて下さいますので、お堂の中は思いの外快適となっていました。

水子さんへの心の籠ったお供えがお堂の中には溢れ、お亡くなりの赤ちゃん方の喜びが伝わって来るようです。

さて、檀家さんのお宅のお参りから帰り、通用門を抜け、階段を登りますと4人程のご家族がお堂の前の池の近くで歓談なされていました。

お顔を良く存じ上げているお父さんがおられましたので、「こんにちは」と挨拶を致し、「今日は暑すぎますね、うんざりです」と申しあげますと、お父さんが「修行なされた和尚でも暑いのは耐えられないのですね」と切り返して来られたので、「何をおっしゃいます、ぼんくら修行です」と申しあげますと家族総出でにこやかな笑い声に溢れることとなりました。

お寺という空間に水子供養を縁としてお越し頂き、赤ちゃんへのお参りが第一義ですが、このように、たわいない会話ではあっても、お寺の庭に「笑顔」の輪が広がる喜びは何とも嬉しいものです。

そして、そのご家族へ「お帰りは十分に気を付けて」と申し添えますと、「はい、有難う御座います」とのお答え。

更には、横に居られた小学生の男の子が「今日は帰りは、回転すし、」と満面のこれまた笑顔で教えて下さいました。

「お楽しみだね」との言葉と共にお別れ致しました。

禅の言葉に「家和万事成」という語があります。

(いえわしてばんじなる)と読みます。

最近、ネットのニュースなどで小さなお子さんへのお父さん、お母さんからの、残念ですが、虐待の報道を見ることもあります、絶対に有ってはならぬことです。

家のなかで、私達には解らぬ問題があったのでしょうか。

それでも、断じて許されることではありません。

さて、上に示しました禅の言葉は「家庭が平和であれば、全てのことが上手くゆく」ということを示した言葉です。

お父さん、お母さんの仕事であれ、お子さんの学校のことであれ、「波、平らかな」ことばかりでは当然にありません。

しかし、お父さん、お母さんがお守りの「家」がしっかりと「平和」であれば必ず、問題を乗り越えて行くことが出来ます。

皆さんの足元、そして家の平和を実現致すことに眼を向けることがとても大切です。

今日は「回転すし」のご家族を拝見致し、思い出した言葉です。

所で、今日は時間が取れましたので、右京区の京北の道の駅へ野菜を購入に行ってまいりました。

市内とは3度くらい違うのではないでしょうか、涼しくて動くのが嫌になる程でした。

珍しく、新鮮な野菜が手に入りました、今晩のおかずが楽しみです。

さて、繰り返しになりますが、まだまだ、この暑さには悩まされそうです、どなた様も体調を崩さぬようにお過ごし頂きますこと、祈念致します。合掌