お参りのお方のご相談をお受け致す機会が。

2023.05.17

お参りのお方のご相談をお受け致す機会が。

お寺に限らず、神社、教会は私たちが生きる中で発生を致す辛いこ、悲しいことを折に触れて相談できる場所、或いは、種々のご相談に柔軟に対応致すのが、使命とされる所とのイメージ、想いをお持ちの皆さんが今の時代も多いのではと想像致します。

しかし、現実はと言えば、私の所でも仏事、「葬儀、、法事」に関して解らぬことのご相談、もっと言えば、その仏事に関してもご相談の多くを占める部分はお寺へお供え致す「費用」のご相談が比較的多くを占めています。勿論、先にお話し致しました仏事に関するご相談は歓迎致しますし、又、法事、法要、更にはご葬儀に関わる費用のご相談もご遠慮なくお問合せ下されば結構です。私は、お布施は「お心持」でと言われ、迷いあぐねた皆さんのお話しを沢山にお聞き致していますので、法事、ご葬儀の費用もご相談下さいと申し上げています。それは、お寺への心遣いの費用が「雲をつかむようで本当に解らない」、ならば、「お寺との関わりを避けよう」というお方が最近は多いとお聞き致し、ならば、安心頂けるご案内をお示し致すことで、寺を避けるのでは無く、逆にお寺により一層近づいて頂きたいとの思いからです。

水子供養へお越しの皆さんにはホームページ上にて、釘掛け水子供養、永代水子供養も費用を明確にご提示させて頂いていますので、そこの部分の問い合わせは勿論ありません、お供養へお越しの時の持ち物、或いは服装等のご相談は多く有りますが、それにお答え致すことは全く難しいことではありません。

しかし、人生相談に順ずるご相談はそうもゆきません。

過日、男性がお一人でお亡くなりの赤ちゃんのお供養へお越しになり、何時も通り本堂、蓮華堂にてお供養を致しました。

ご本人もとても真摯な姿勢でお供養に望まれているのが伝わり、ご回向にも力が入りました。

男性のお一人にて供養へお越しのことはさして珍しく無く、蓮華堂での法要後に安堵の様子が伝わりましたので、私も甲斐を感じ、そこでお別れ致す思いでおりました。

しかし、お別れ際に「少し、ご相談致して良いですかとのお言葉」、どうぞ良ければ、応接間でお聞きいたしましょうかとお返事を致し、再度、応接間でお話し致すこととなりました。

私で対応できるお話しかどうか少し不安の中、お聞きいたしましたご相談は「会社の自分の上司が折に触れて、意味なく嫌味な言動、態度を取り、仕事に不満は無いのですが、気持ちが沈みがちになるとのこと」、「むかつくんです」と声を荒げて申されました。

残念ですが、その様な人は結構、何処にでもおり、又、そのようなお話はある意味、特に珍しくは無く、よくある話と言えばよくある話です。

しかし、ご本人に致せば、順調に致している仕事に水を差す重要な悩みです。

そこで頭に浮かんだ言葉です、「柳に風」。

本当にポピュラーな言葉です、どなたもご存知のように、「柳は吹く風に抗わず、さらりと対応致す」という意味ですよね。

時には真面目な主張に対して、「柳に風と流されたはと言われたり致し、不徳な態度を伝える言葉として使われることもあります。しかし、その「負」」の部分は今は少し棚上げ致せば、この私の今の生活態度、他者に対する対応、そして何より自己の仕事に高い信頼と自信を自分が持っておられれば、その上司が難癖をつけてきた時、「柳に風」と受け流せば、自然とその無意味な嫌がらせは収まるかもしれませんねとお伝え致しました。

「なるほど」というお返事だけ頂き、お別れを致しましたが、職場でその言葉通り致すかどうかは別に致し、お悩みのご自身の心の中に少しだけかもしれませんが「余裕」が出来たのではないでしょうか。

最近は「なんでそんな些細なことで、激高して」という嫌な事件の報道が後を絶ちません、私も自身への自戒を含め、そのような時に「柳に風」を決め込むことも又、良きかなと思わせて下さるご相談を頂きました。合掌