水塔婆について

2022.10.16

京都東福寺霊源院の水子供養ブログ

水塔婆について

霊源院へ水子供養へお越し下さいますと先ずは応接で供養の流れをお越しの方に説明させて頂きます。奉納致す地蔵尊は永代供養の石の地蔵尊か釘掛け供養のぬいぐるみ地蔵尊ですのでどなたも説明せづとも了解下さいます。

お供養の時はその奉納の地蔵尊と共に必ず水塔婆を祀りご回向を致します。

さて、この水塔婆ですが使っている寺の私たちは当たり前に、日々使っていますがお越しの皆さんは意外とお寺が用意致しているからという感覚で見てらっしゃると思います。

御存知の方も多いとは思いますが、「塔婆」はインドのスットーパから来ており

所謂、お墓です。日本ではそれとは違う形態でお墓が使われていますので、一般的な塔婆は法事、法要の時に大事な故人への供養の意味で裏面に供養で奉納なされたかたのお名前を書き、墓石の背中に立てます。最近はお墓の形態の変化もあり、立てる塔婆は随分と減って来ていますが。それに対し、「水塔婆」(薄い板で、サイズも小さい)はどこのお寺も先祖供養の時に頻繁に使い、或いは法事、法要の時にお位牌の代替として使うこともありますので、水子供養へお越しの皆さんも比較的頻繁に見る機会は多いと思います。

霊源院でも先に述べましたように水子供養の時には地蔵尊とセットで必ず使うこととなります。

この水塔婆、何故「水」かは諸説あるようです、水に浮かべ供養を致すから、或いは川へ流すことで供養を致すからと。

霊源院でも春に彼岸法要、秋の彼岸法要、そして8月1日に固定で行われる施餓鬼供養と法要には欠かすことの出来ぬものです。特に施餓鬼の時には高野槇(こうやまき)の枝に綺麗な水をつけて、塔婆に、お越しの参拝の皆さんが懇ろに水をつけます。これはお亡くなりの大事な故人、ご先祖、或いは有縁、無縁の諸霊が喉の渇きを感じないようにという思いで「水向け」を致します。

各法要の時の水塔婆、皆さんが水子供養へお越しの時御用意致す水塔婆、共に地蔵尊、お位牌と同様に大事な故人の代替的な存在となるものです。その為、塔婆の一番上に「為」(ため)を書き、○○さんの水子の為として書きます。

亡き故人、亡き赤ちゃんそのものとなります。

蓮華堂、地藏堂へお祀り致し、時期が来ましたらお焚き上げは致しますが、そこの所を忘れずに、地蔵尊と共に懇ろにお参り頂きたく願います。

赤ちゃんの合同のお墓へ埋葬なされている方の何人かは、毎年、水塔婆を希望なされお越しになります。

蓮華堂、絆縁堂での回向の時も必ず御用意致したうえでご回向を致しています。

お供養の為に水塔婆を御希望の節にはご遠慮なくお申し込み下さい。合掌